男性更年期(LOH)症候群
男性更年期障害は、加齢による男性ホルモン(テストステロン)の減少が引き起こす症状であり、LOH症候群(加齢男性性腺機能低下症候群)とも呼ばれています。テストステロンは思春期から増加し、20歳前後で最も高まり、その後は年齢と共に徐々に減少していきます。
しかし、何らかの要因でテストステロンが過度に低下すると、全身の倦怠感や勃起不全(ED)など、さまざまな身体的・精神的な不調を引き起こすことがあります。他の症状には、顔のほてりや大量の発汗、疲労感、筋肉や関節の痛み、筋力の低下、骨密度の減少、頭痛、めまい、耳鳴り、頻尿などが挙げられます。精神面では、不眠、無気力、イライラ、性欲の低下、集中力や記憶力の低下などが見られ、うつ症状に発展することもあります。加えて、メタボリックシンドロームや心筋梗塞、脳梗塞などの生活習慣病のリスクも増加すると言われています。
男性更年期(LOH)症候群の診断と治療
症状
身体的な症状としては、倦怠感や疲労感、筋肉や関節の痛み、筋力の低下、体脂肪の増加などが見られます。精神的な影響としては、うつ状態や記憶力・集中力の低下が挙げられ、さらに性機能に関しては、勃起不全(ED)や性欲の減退といった問題が生じることがあります。
問診
AMSスコア(加齢男性症状調査表)で、リスクを評価をします。
検査
診断基準では、遊離型テストステロン値が7.5 pg/mL未満である場合、男性ホルモンが明らかに低いと判定されます。さらに、7.5 pg/mL以上11.8 pg/mL未満の範囲は、男性ホルモンが低下傾向にある「ボーダーライン」と判断することが推奨されています。また、遊離テストステロンの採血は、ホルモン値が安定している午前中に行うことが望ましいとされています。
治療
生活習慣の見直しとともに、アンドロゲン補充療法(ART)を導入します。ARTには、経口薬や注射薬、皮膚から吸収するタイプがありますが、日本ではエナント酸テストステロンの注射が唯一保険適用されています。この治療により、身体症状・精神症状・性機能の改善を期待します。当院では、2週間から3週間に1回の注射によるARTを推奨しています。
ED治療
〜ED診療は原則自費診療(保険が効かない診療)になります〜
EDは「Erectile Dysfunction」を略称した呼び名で、日本語では「勃起障害」という意味になります。EDは多くの方にとって話しにくいテーマであり、悩みを一人で抱えている方も少なくありません。しかし、泌尿器科への相談件数が多い病気の一つでもあります。EDは、全く勃起しない状態だけでなく、時々勃起しない、あるいは満足できる勃起状態を維持できない場合も含まれます。
「自分がEDかどうかわからない」「加齢のせいだから仕方ない」と考えて治療をためらっている方も、ぜひ当院にご相談ください。個々のお悩みに応じた適切な治療を提供し、改善を目指していきましょう。
料金(税込)
初診・・・・3,000円
再診・・・・1,000円
シルデナフィル 50mg・・・・○○○○円(1錠)
タダラフィル 20mg・・・・○○○○円(1錠)